映画『脳天パラダイス』公開記念舞台挨拶 南果歩「この作品で殻を破ることができたのをうれしく思います!」
- 2020/11/22
- 12:59

「観たら、キマる」という強烈なキャッチフレーズが目を引く映画『脳天パラダイス』が 11 月 20 日(金)より公開された。マスコミ試写では、「ものすごいパワー出しまくりの映画」「まだ、ずっとお祭りの中」「さらば窮屈な世界」「バカバカしいほど面白い」と驚異の絶賛率 99%を叩き出す!公開翌日となる 21日、本作の公開を記念し、公開記念舞台を都内にて実施。山本政志監督、いとうせいこう、南果歩、田本清嵐、小川未祐が舞台挨拶に登壇した。
冒頭で南が「ガマンの三連休のところ、遠出したい気持ちをグッと抑えて、近場の映画館にご来場いただき、ありがとうございます。」とあいさつ。続けて、「日常で感じられないいろんなことを、映画の中でやっています。それを感じ取って楽しんでもらうために、映画はあるんじゃないかと改めて思っています。山本監督は、世の中が、こういう状況になることを見越して、この時期にこの問題作を世に放ったのだと思っています。現実では、やってはいけないこと、気をつけなきゃいけないこと、いろんな制約がある中で、想像の世界、虚構の世界は本当に自由だなと感じでいます。私たちは、この映画に名前を付けました、ね、いとうさん!」と語り、いとうの顔を覗き込むと、「心の換気映画です」と回答。加えて「よどんでいる世の中には、換気が大事です。“CHANGE AIR MOVIE”、通称“CA ムービー”を観て心の換 気をしてください」と解説し、会場の笑いを誘った。
また、いとうは「自粛していないことしか出てこない映画というのは奇跡的です。脚本の段階で NG にならなかったのが、不思議なくらいの作品なんです。この映画で皆さんの気持ちがゆるんでくれたら、この映画に意味ができる気がしています」とアピール。 田本が「連日ニュースを見ていると、数字が増えた、減った、最多更新といった言葉が飛び交っています」と語り始めたところで、いとうは「ワイドショーの司会者みたい」とツッコミを入れるが、田本は笑顔でスルーし「毎日、一喜一 憂する中で......」と改めて挨拶を始めたところで「何を言おうとしたのか忘れちゃいました」と照れ笑い。少し考えて「この映画に来てくれた人は、ポジティブだと思います。そんな方たちに観ていただけたのはとても幸せなこと。撮影現場で“一体何をやっているんだ”と思うこともあったけれど......」と撮影時を振り返る。ここでいとうが「僕は果歩さんが飛んだシーンで“何をやっているんだ”という気持ちになりました」と強調。これに対し、南は「あれがこの映画 最大の見せ場じゃないですか!」と胸を張る。いとうは「全スタッフ、全勢力を集中させて作り上げたシーンなのに、メイキングが来ていなかったんだよね、びっくりしたよ」と笑う。南は「なので、スタッフさんにスマホで動画撮影するようにお願いしたんだよね」と撮影シーンの裏話を披露した。続いて小川が「いろいろなことが抑制する世の中で、映画館で声を出して笑えることはいいことだなと、改めて思いました。私も、映画館では声を出して笑ってしまうほうなので、映画館がそういうのを堪える場所になってしまっていることを寂しく感じています。この映画は、堪えなくていい、何かのフックが外れちゃう映画なので、出演できたことを良かったなと感じています」と喜びを語った。
南が改めて「監督はこの映画の最大の見せ場はどこだと思っていますか?」と質問。山本監督が「基本的には笑ってもらいたいという気持ちで作っています」と回答すると、いとうが「コメディ精神もあったの?」と反応。これに対し山本監督は「も? コメディ精神しかないです」と説明。南が「アートもちゃんと出てきていますよ、あの謎の物体とかね。超アートですよ」と付け加えた。
山本監督が考えていた一番の見せ場は「ダンス」だそう。これには、一同納得の様子。舞台挨拶前のバックステージでも、日本人に足りないものは踊りじゃないかという話になったことも明かしていた。ここでいとうが「こんなにたくさんの人が場内にいるとは思わなかったです。ありがたいです。楽しかったですか?」 と呼びかけると、会場は大きな拍手に包まれる。これに対し、山本監督は「周りが拍手すると、みんなつられて拍手しちゃうもの」などと、コメントしつつも、たくさんの観客の姿に満足の表情を浮かべていた。
ここで改めて、本作への出演を決めた理由を訊かれた南は、「あの、鬼才・山本政志がなぜ私を!怖いもの見たさで、やってみたいと思った」とオファーを振り返り、「面識もなかったし、世界観を知っていたわけでもないんですね」といういとうに、南は「すぐに打ち解けた。こういう人だから」と監督に微笑みかける。田本は「映画だからこそできる ことしか入っていない。無限大という印象を受けたので、やるしかないと思いました。実際、世の中が窮屈になってしまったからこそ、改めてやって良かったと感じています」と説明。小川は「オーディションに受かって、台本を読んで、“おぉ”ってなりました。監督の過去作を 2 本くらい観て、さらに“おぉ”ってなりました、今まで触れてこなかった レベルの破茶滅茶な感じだったので。でも、そういうものに対しての漠然としたワクワクみたいなものはありました」 とニッコリ。いとうは「僕は、80 年代キッズなので、山本監督の作品はずっと見てきた世代です。なので、山本政志からオファーが来た、“スゲェな、オレ”となりました。もちろん脚本を読んで、監督の描くものがおもしろくなくなっていたら、受けるつもりはなかったのですが、読んだら、やっぱりおもしろかったので、“ぜひ!”と思いました。出演していなかったら、作品を観て映画館で”出てればよかった”って後悔していたと思う。出演して本当によかったと心から思っています」 。山本監督は、「こういう楽しい映画は、楽しい現場でなくちゃいけない。このメンバーも含めてスタッフも出演者もみんな楽しい人ばかりで。映画を作るのはすごく楽しいって改めて思いました。果歩ちゃんなんて、待ち時間が長引いても、“8 時間待った!イエーイ!”って出てくるくらいだったし(笑)」とニッコリ。いとうは「おもしろくしてくれるので、たとえ人形みたいに扱われても、気にならないというのが山本監督の映画だと思いました」と補足していた。
舞台挨拶も終盤になり、小川は「やっぱり映画が好きだなって再認識できた作品です。コロナ直前に撮影された映画が、コロナ明けに公開されて、自粛期間の悶々とした気持ちをスッキリさせてくれました。これからも、もっと広まるようにがんばります」と一礼。田本は「映画館で映画を見ていただけるのはうれしく思います。グッズもあります。これを皆さんがたくさん買っていただければ、山本監督の次の作品にもつながるんじゃないかなって思っています。どうぞよろしくお願いいたします」と呼びかけた。
いとうは「映画館を出た後に、どんな話だったっけ?あいつどうなったっけ?と感じる映画です。いろんな人が交差して、単純じゃないものを持っている。馬鹿馬鹿しいけれど、そんなところがあるんです。口コミで広がっていくタイプの映画だと思っているので、こそっと映画館に足を運んで広めていってもらえればと思います。ご協力をお願いいたします」とアピール。南は、「私は、映画は映画館で見るのが一番好きです。山本監督は、すごく個性的で他の監督にはない感性を持っていて、この作品で殻を破ることができたのを私自身、うれしく思います。体調に気をつけて、気が向いたら、映画館に足を運んで楽しんでください」と微笑む。山本監督は「これ以上、何をしゃべればいいの? 昔話? 違うね。体感してもらうタイプの映画です。映画館のドアを開けて出て行った瞬間から、何か効果を感じる作品だと思います。ぜひ、口コミ等、よろしくお願いいたします!」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。
出演:南果歩 いとうせいこう 田本清嵐 小川未祐 玄理 村上淳 古田新太 柄本明 ほか <スタッフ>監督:山本政志 脚本:金子鈴幸、山本政志
企画:シネマインパクト、C・C・P 協賛:高見庭苑 配給:TOCANA
製作協力:UNIVA Guangzhou Trading 製作:パンクチュアルカルチャー 大江戸美術
©︎2020 Continental Circus Pictures 公式 HP:http://no-ten.com
2020 年 11 月 20 日(金)新宿武蔵野館より全国公開中
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