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映画『祈り ー幻に長崎を想う刻(とき)ー』大阪公開記念 黒谷友香オフィシャルインタビューが到着

【ニュース】

8 月 28 日より黒谷友香の出身地である大阪で公開! 忍役・黒谷友香オフィシャルインタビューが到着!!

先日、東京での公開を記念し、高島礼子のオフィシャルインタビューを解禁したが、忍役の黒谷友香の出身地である 大阪での公開を記念し、オフィシャルインタビュー第二弾を解禁。黒谷が本作への印象、戦争や平和に対しての想いなどを語った。

ーー 台本を読んだときの印象は?

とても難しい内容だと思いましたが、原作の戯曲なども参考にし、この重大なメッセージを含んだ作品を大事に演じたいと感じました。戦 争や原爆の知識も必要になるので、その準備もしっかりしてから本読みに臨みたいという気持ちでした。

ーー 実際にはどんな準備をしましたか? 

キリスト教徒である忍を演じるにあたり、キリスト教に詳しい方にお話を伺ったり、実際に教会のミサに参加させていただきました。教会では 何をどうしたらいいのかさえわかりませんでしたが、事前の電話で“どなたでもいつでもいらしてください”と温かく仰ってくださり、ミサの最後に は“教会に初めてきた方は?”との声掛けもあり、教会はとてもオープンな場所なのだと感動しました。キリスト教に詳しい方にお話を伺っ たこともあり、忍のマリア様に対する距離感や考え方を学ぶことができました。戦争がテーマの東京大空襲を扱ったドラマにも出演経験は ありますが、実際の歴史や実在した人物を演じる場合は、台詞の意味合いも変わってくるので、現場に入る前には、その時にあった事を 知り理解を深めるようにしています。

ーー 長崎にはどのような印象を持っていますか?

今まで仕事で何度か訪れていますが、今回は、撮影に向かう飛行機の中からいつもとは違った気持ちになりました。原爆が爆発した上 空 500 メートルの高度から下に広がる街並みを見て、投下の瞬間、ここから見える場所に住む人たちは何も知らないまま生活していた のだと思うと、胸が締め付けられる思いでした。長崎では原爆や戦争に関係する場所を訪れたことはありませんでしたが、子どもの頃に広 島で訪れた平和記念公園の記憶は、今でも鮮明に残っています。私が通っていた高校は、戦争に関する勉強をしっかりする学校で、修 学旅行では戦争の勉強をしに沖縄へ行きました。そこで、壕に入って電気を消し暗闇を体験しました。資料を見るよりも現場での体感 で判ることがあると感じていたので、今回も長崎で、戦争や原爆に関する場所を訪れたいと思っていました。

ーー 実際に訪れてみていかがでしたか?

改めて、原爆は長崎と広島を最後にしなければいけないという強い気持ちになりました。

ーー W主演の高島礼子さんとの共演はいかがでしたか?

『極道の妻たち』では先代の“姐さん”なので、共演前からご縁を感じていました。撮影に入っても、忍と鹿の関係と同じ様に頼り甲斐のあ る素敵なお姉さんという印象でとても可愛がってくださいました。最後のシーンの撮影では、台本を片手に監督、キャスト陣が集まり、メッ セージがより伝わるようにするにはどうすべきかとディスカッションをする機会がありました。肝になるシーンだったので、時間をかけて話し合い ました。あの時間があったからこそ、とてもいいシーンに仕上がったという自信があります。

ーー 作品への出演で、戦争や平和についての考え方に変化はありましたか?

戦争は人間が引き起こし、原爆は人間が人間に対して落としたもの。平和を願い続けるのも人間ですが、平和を保てなくさせる原因も 人間にある。人間にはいろんな側面があります。時代を遡ってみると、すごく恐ろしく悲惨な歴史があるのも知りました。 現在も世界の協力でそのバランスを上手く保ち、平和を守っていかなければいけません。映画の最後のシーンでマリア様の首を運んだ意 味を振り返ると、深いテーマを扱っている作品であると改めて考えさせられます。

ーー 作品をどんな方に観てほしいですか?

コロナ禍で日常生活さえも今まで通りにはいかない状況で、普通であることが幸せと思える時代です。こういうときだからこそ、戦争や原爆 をテーマにした映画を観て頂きたいと思っています。観ていただく事で、平和の大切さを改めていま一度考え、保つ事の大切さを感じてい ただけるのではないかと思います。原爆は遠い過去の話ではなく、たった 76 年前の出来事です。この映画が戦争や平和について考える きっかけになればいいなと思っています。今は、ネットで調べれば情報は瞬時にそしてたくさん出てきます。私自身、この映画に参加するに あたり、いろいろな資料を読みましたが、こういう便利な時代だからこそ色々取り寄せられますし、観たり調べたりできて判ることが沢山ある と思います。重いテーマの作品ではありますが学校の教材などで使ってもらえたら、興味を抱くきっかけになるのでは、と思っています。お孫 さんを連れて行く、子どもを連れて行くというように、様々な世代の方に観ていただきたいですが特に若い世代の方々に観ていただきたいと 思います。この映画に参加し内容を皆さんにお伝えすることで、“次の世代に繋ぐ”ことの一部に役立てたらと思っています。


ーー 最後に、世の中が平和であるために必要なことはなんだと思いますか?

許し合うことです。たとえ小さな火種でも、それが塊となればやがては戦争に繋がっていくと感じました。私が日常生活を送る上で心掛け てる事は、つまらない火種を燃やしている暇があったら、火種の原因を乗り越えるぐらいの自分を作ろうよという気持ちですいる事が大事 だという事です。差別や偏見、人間が持っている闇の部分ばかりに囚われるのではなく、この先どうすべきか判っているなら、忍のように目 を向けるべき方向を自分で意識して作らないといけない。忍からも沢山の事を教わりました。


出演:高島礼子/黒谷友香 田辺誠一/金児憲史/村田雄浩/柄本明/美輪明宏(被爆マリア像の声)
監督:松村克弥『天心』『サクラ花-桜花最期の特攻-』『ある町の高い煙突』 脚本:渡辺善則/松村克弥/亀和夫 統括プロデューサー:家喜正男
撮影:髙間賢治 美術:安藤篤 音楽:谷川賢作 プロデューサー:亀和夫/城之内景子 原作:田中千禾夫「マリアの首」(戯曲)
主題歌:「祈り」(新自分風土記I~望郷編~) 歌:さだまさし 制作協力:NHKエンタープライズ 製作:Kムーブ/サクラプロジェクト 協力:映画「祈り」を応援する会 後援:長崎市/(一社)長崎県観光連盟
2020 年/日本/110 分
クレジット:©2021 K ムーブ/サクラプロジェクト
配給:ラビットハウス/K ムーブ
公式サイト:inori-movie.com
2021 年 8 月 20 日(金)より、シネ・リーブル池袋他全国順次公開中

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