映画『この街と私』自身のAD時代を元に映画にした永井和男監督オフィシャルインタビューが到着
- 2022/02/06
- 10:00

【ニュース】
映画『この街と私』監督・脚本・編集の永井和男のオフィシャルインタビューが到着。
Q:本作制作の経緯をお教えください。
併映される『霞立つ』で映画祭に入選した際に、本作のプロデューサーから「よしもと制作 で、葛飾区で撮影が決まっている沖縄国際映画祭で上映される地域発信型映画を作りませんか」というオファーをいただいて、「やりたいです」と答えたのがきっかけです。
Q:葛飾をロケハンして、いかがでしたか?
「ザ・PR動画」にするかどうかの葛藤がありました。最初(PR動画感は)「0でいい」と言 われたので自分が以前から温めていた企画を持って行ったら、「もうちょっと葛飾らしさが いります」と言われました。その時に「確かにそうだよな」と思い、もう1回葛飾に行った時に、「この街の良さってなんだろう」とずっと考えながら劇中の主人公のように色んな人 に「オススメはどこですか?」と聞きました。(聞いているうちに)「行ってみな、わから んな」という気持ちになって、全部行ってみたんですよ。で、その中で面白いなと感じたところを切り抜いたので、絶対自分にしか切り取れない形になったなと思います。「あそこの お寺にプラネタリウムがあるんだって」と聞いて、行ってみたら、インターフォン越しに「今日やっていないです。それ全部ブログに書いてあるんで」って言われました。インターフォン越しにそのお寺の(狛犬の代わりの)恐竜とライオンの説明をされたその空間が1番面白 いと思いました。普通の人だったら、「次来た時にプラネタリウム見せてください」と言うんですけど、インターフォン越しが面白いなと思えたのが、自分の中ではいい切り取り方だ ったなと思います。その感覚は今後も大事にしていきたいと思いました。
(柴又と対岸の千葉県を結ぶ渡し船である)「矢切の渡し」も、実際にロケの日にやっていなかったんですよ。撮影の 4 日間の中で、「この日しかロケに行けない」となった日に、実 際行ってみたら、船頭さんもいないし「本日休業です」っていうの状況だったんで、それをそのまま切り取ろうなりました。クランクアップ後に実景撮りで営業日にもう一度撮りに行って、エンドロールのバックに入れさせてもらいました。
Q:「あんま、ムリすんなよ」みんなそう言うけど、ムリしないと終わらないし、終わらないと怒られる“というセリフも、共感できたのですが、普段から思っていたことなの でしょうか?
テレビ関係者には、「ディレクターとかプロデューサーによく言われる言葉ですね」と言わ れます。お芝居の技術も含めて、「こういうことを言いそう」ということで、ディレクターっぽいなと感じた宮田佳典さんとプロデューサー然としている伊藤慶徳さんをキャスティングしたので、それはすごく出せたし、実際に「早く帰れよ」「無理すんなよ」と言いながら、無理しないと終わらない仕事量を押し付けてくると自分が感じたのですが、「めっちゃわかる」と聞く度に、「業界あるあるなんだな」と実感します。
Q:彼氏がヒモでありながらすごくいい人ですが、監督の理想も入っているのでしょうか?
主人公に感情移入させるために出てくる悪人というのは作りたくないと思っていて、彼氏も、人によっては今まで働いていなかったヒモの男だから、「それで大丈夫なん?」って思う人もいるだろうし、欠点と両方ある描き方だと思っています。めちゃくちゃ優しいいい人に描 いたつもりはないんですけれど、その一面は色んな人にある一面なので、描きたいと思いま した。理想というのは確かにそうで、恋愛関係だけじゃない、仕事だとかお互いの人生に影響し合える関係を理想としていて、彼氏が内定が決まったのは絶対主人公がいたからだし、 主人公も彼氏に言われたことが刺さって、行動していくから、影響し合える関係を描きたか ったんだと思います。
Q:本作で AD の主人公が天竺鼠の川原克己さんに遭遇するように、監督も実際に川原さんと遭遇したことがあるというのは本当ですか?
はい。僕がADをやっていた時に、実際に川原さんとエレベーターで二人っきりになったこと があって、ドキドキした時の感情をそのまま映画にしました。川原さんにオファーして、撮影の日に「こういうことが実際にあって映画にさせてもらいました」って言ったら、「覚えてるか!!」って言われました(笑)
Q:主演の上原実矩さんと彼氏役の佐野弘樹さんのキャスティング理由を教えてください。
オーディションをさせてもらって、脚本をそのままやった後アドリブで続けてもらった時に、二人は役のままで、脚本以上のものを出してくれたのが印象に残ったので、この二人だなと 思いました。
Q:第 11 回沖縄国際映画祭にてワールドプレミアとなりましたが、観客の反応はいかがでしたか?
色んな映画祭に行く中で、もともとテレビ業界にいた人たちから、「めちゃくちゃリアルで 嫌な思い出を思い出しました」という感想は結構聞きます。僕が実際にADをやっていたとい うこともあって、テレビ関係や業界関係の人たちには響いているなと思います。
Q:本作の見どころはどこだと思いますか?
新人ADのリアル、業界のあるあるが見えるというのと、自分に実際に起きたことを掬ってい っているんで、観光PR映画ではない葛飾という街の切り取り方が見所だと思います。
読者にメッセージをお願いいたします。
予告を見ていただいて、テレビ業界に興味があったり、テレビ業界で働いていたり、お笑い 好きだったり、お笑い業界で働いている人たちにはリアリティがあって、感情移入できるポ イントも少なくないと思うので、そういう方々に見に来ていただければありがたいと思います。
上原実矩
佐野弘樹 宮田佳典 伊藤慶徳
LiLiCo 川原克己(天竺鼠) ですよ。大西ライオン 大溝清人(バッドボーイズ)
監督・脚本・編集 永井和男
撮影・照明 小林健太 録音・整音 杉本崇志
ヘアメイク 河村夏海 衣装 新関陽香
音楽 山城ショウゴ 助監督 磯部鉄平/藤村明世
制作プロデューサー 源田泰章 プロデューサー 覚野公一/佐藤達朗/内山玲奈
主題歌 Bray me「オリジナルソングのような人生を」
協力 東京都葛飾区
制作 よしもとクリエイティブ・エージェンシー
配給 アルミード
2019 年/日本/カラー/16:9/43 分 ©2019 地域発信型映画「この街と私」製作委員会
3 月 4 日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
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