ムービーコア

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本国アメリカではたった 2 館での上映から興行収入 335 万ドルに達する大ヒットとなったドキュメンタリー映画『エコー・イン・ ザ・キャニオン』。

公開されたのは、かつてローレル・キャニオンの住人だったミュージシャンた ちが当時の互いの暮らしぶりや近所付き合いの様子を明かす貴重な映像だ。

誰がどこに住んでいたかを描いたイラストマップでは、ブライアン・ウィルソン(ビーチ・ボーイズ)、ピーター・トーク(モンキーズ)、ロジャー・マッギン(バーズ)、ジャクソ ン・ブラウン、キャロル・キング、フランク・ザッパ、フーディーニ、ママス・アン ド・パパスのキャス・エリオットとジョン&ミッシェル夫妻、CSN&Y のデヴィッド・クロスビー、スティーヴン・スティルス、グラ ハム・ナッシュ、さらには現在ドキュメンタリー映画が絶賛公開中のウェストコーストの歌姫、リンダ・ロンシュタットと交際していた当時のカリフォルニア州知事ジェリー・ブラウンや、映画『フランケンシュタイン』の怪物役で知られる世界的な俳優、ボリス・カーロフらの自宅の位置関係が一目瞭然となっている。

ハリウッドから車で 5 分という立地だけあり、ミュージシャンだけでなく政治家や俳優など様々なセレブリティが居を構えていたことがわかる。本作が生前最後のフィルム・インタビューとなったトム・ ペティは「キャニオン・ストアにはいつもスターがいた」と、ローレル・キャニオンの住人にとっての憩いの場であり、作中にも登場するシンボル的存在のスーパーマーケットについて言及。「(デヴィッド)クロスビーが2人の女性を追い 通り過ぎた」と暴露したのはジャクソン・ブラウン。

また、現在公開中の『ZAPPA ザッパ』で再注目のミュージシャン、フランク・ザッパの隣に住んでいたというバッファロー・スプリングフィールド、CSN&Y のスティーヴン・スティルスは「隣人のフランク・ザッパが道の真ん中に立ち彼の歌の歌詞を読んでた」と音楽ファンなら垂涎必至の日常を明かした。さらに当時の LA 音楽シーンに最も大きな影響を与えたバンド、ビートルズのリンゴ・スターは「ジョージ(ハリスン)とミッキー・ドレンツの家に行くと スティーヴン・スティルスたちも いたヒッピーだから裸だった だが我々に気づいて服を着だしたヒッピーらしくないと思った」とからかい、これには常にクールなインタビュアーのジェイコブ・ディランも思わず笑みをこぼした。

ロック史に名を刻むレジェンド級ミュージシャンたちが集い、連絡もせず互いの家を行き来し、ともに音楽を奏でながら次々と名曲を生み出していたという当時の開放的かつクリエイティブな雰囲気が伝わってくる内容となっている。

監督:アンドリュー・スレイター 

脚本:アンドリュー・スレイター、エリック・バーレット 

出演:トム・ペティ、ブライアン・ウィルソン、リンゴ・スター、エリック・クラプトン、スティーヴン・スティルス、デヴィッド・クロスビー、

グラハム・ナッシュ、ジャクソン・ブラウン、フィオナ・アップル、ベック、ノラ・ジョーンズ、キャット・パワー、ジェイコブ・ディラン 2018 年/アメリカ/原題:Echo in the Canyon/ビスタ/83 分/5.1ch 日本語字幕:本田久乃 

配給・宣伝:アンプラグド

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5月27日（土）公開