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ウド・キアー主演映画『スワンソング』日本版予告篇・場面写真を解禁!監督メッセージも到着

【ニュース】
現役生活を遠の昔に退き、老人ホームで過去の栄光に苛まれる伝説のヘ アメイクドレッサー。そこに、わだかまりを残して亡くなった元顧客で親友の死化粧の依頼が舞い込む。ジャージ姿で見る影も無くなった浦島太郎状態のパットが、葛藤しながらも徐々に輝きを取り戻してゆく姿を描いた華麗なる予告篇となっている。

またトッド・スティーブンスによる本作は、監督の故郷を舞台に、実在のヘアメイクドレッサーをモデルに制作された。監督は「1970 年代、パットがど んなふうにキャロル・バーネットのようなドレス姿でスーパーマーケットに 買い物に行っていたか―。彼は、常に勇気をもって自分自身でいようとした。それが安全とは言えない時代でも。」と、故郷の想い出と共に語った。 そして、自分にとってこの作品は「もう一度生きるのに遅すぎることは決してないということを教えてくれる映画」だと纏めた。

白鳥がこの世を去る際、最も美しい声で歌うとされる伝説から生まれた「スワンソング」という言葉。現役生活を遠の昔に退き、老人ホームでひっそりと暮らすパットは思わぬ依頼を受ける。かつての顧客で、街で一番の金持ちであるリタが、遺言で「パットに死化粧を」とお願いしていたのだ。ゲイとして生き、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで 失っていたパットは、リタの遺言によってさまざまな思い出が去来する。すっかり忘れていた生涯の仕事への情熱や、友人でもあるリタへの複雑な思い、そして自身の過去と現在...。ヘアメイクドレッサーとして活躍してきたパトリック・ピッツェンバーガー、通称 “ミスター・パット”にとっての「スワンソング」は、はたしてわだかまりを残したまま亡くなってしまった親友であり顧客のリタを、天 国へと送り届ける仕事になるのか——。

エイズが蔓延した 90 年代から現在へ。実在の人物をモデルに描いた傑作——。
監督のトッド・スティーブンスは、17 歳の時にオハイオ州のゲイクラブで“ミスター・パット”ことパトリック・ピッツェンバーガーが踊っているのを見て衝撃を受け、映画の道へ進んでからも、いつか同郷のこの人気ヘアメイクドレッサーを題材にした作品を撮りた いと思い続け、その念願を叶えた。自身もゲイであるスティーブンス監督による本作は、実在の人物をモデルに、エイズが蔓延した 90 年代から現在に至るゲイカルチャーを真摯に見つめ、社会的な立ち位置や相続問題などのリアルなトピックも物語に取り込みながら誠実に描いた作品となっている。



トッド・スティーブンス監督メッセージ
1984 年、私は初めて故郷の小さな町にあるゲイバー、“ザ・ユニ バーサル・フルーツ・アンド・ナッツ・カンパニー”に足を踏み入れた。 そこに彼がいた。ダンスフロアでキラキラ輝いている。フェザーボア を首に巻き付け、柔らかなフェルトのつば広帽をかぶり、お揃いの パンツスーツを着た“ミスター・パット”・ピッツェンバーガー。まるで ボブ・フォッシーの世界から抜け出したような動きで踊っている。17 歳の私にとって、パットは神のごとく輝いていた。
数年後、自伝映画『Edge of Seventeen』に着手しようと思っ ていた私は、すぐに“ミスター・パット”のことが頭に浮かんだ。彼の ことを追跡しようと故郷に戻った私は、彼が動脈瘤を患い、一時的 に話せなくなってしまったことを知った。だが、彼の恋人デビッドが 私に物語を聞かせてくれた...。パットがかつてオハイオ州サンダスキーでどれほど素晴らしい美容師だったか、彼の有名な女 装パフォーマンスについて、1970 年代、彼がどんなふうにキャロル・バーネットのようなドレス姿でスーパーマーケットに買 い物に行っていたか―。彼は、常に勇気をもって自分自身でいようとした。それが安全とは言えない時代でも。
実のところ、“ミスター・パット”に刺激されて私は『Edge of Seventeen』を書いた。重要な“パット”のキャラクターを主 人公の良き相談相手として書いていたが、撮影の途中でその役はカットされた。だが私はいつも、自分の女神をいつかはも う一度書くことになるだろうとわかっていたのだ。そして何年もあとに彼はついに戻ってきた。私はもう一度パットを探したが、彼が最近亡くなったことを知った。悲しいかな、パットの有名な手作りのラインストーンのドレスはすべて失われてしまっ ていた。ただ靴箱がひとつ残っていた。中には、いくつかの色あせた宝石と半分吸いかけの煙草がひと箱だけ。『スワンソング』は、急速に消えていくアメリカの“ゲイ文化”へのラブレターなのだ。クィアであることが以前よりずっと受け 入れられてきた矢先に、昔栄えていたコミュニティが、あっという間に社会の中に溶けてなくなっていく。同化作用とテクノロ ジーのおかげで、“ザ・ユニバーサル・フルーツ・アンド・ナッツ・カンパニー”のような小さな町のゲイバーは消えていく運命に ある。『スワンソング』を、忘れ去られたすべてのホモセクシャルのフローリストと美容師たちに捧げよう。彼らがゲイコミュニ ティを築き、私たちの多くが今日までしがみついてきた権利のための道を切り開いてくれたのだ。だが、何よりも、私にとっ てこれは、もう一度生きるのに遅すぎることは決してないということを教えてくれる映画なのだ。





監督:トッド・スティーブンス
出演:ウド・キアー、ジェニファー・クーリッジ、マイケル・ユーリー、リンダ・エヴァンス
【2021年/ アメリカ / 英語 / 105分 / カラー / ビスタ / 5.1ch / 原題:SWAN SONG / 日本語字幕:小泉真祐】
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
© 2021 Swan Song Film LLC 
8月26日(金)公開

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