大友啓史監督「生きてるうちに撮りたかった二人」主演 木村拓哉×綾瀬はるかで描く東映70周年記念作品『THE LEGEND & BUTTERFLY』発表会見
- 2022/06/21
- 17:00

【イベント】
東映 70 周年を記念する新作映画『THE LEGEND & BUTTERFLY(レジェンド・アンド・バタフライ)』の発表会見が、6月21日、都内会場にて行われ、会見には主演の木村拓哉をはじめ、綾瀬はるか、脚本の古沢良太、監督の大友啓史が登壇。木村拓哉演じる織田信長と綾瀬はるか演じる濃姫の愛の物語を描くという。
最初に東映株式会社代表取締役社長・手塚治は「去年、創立70周年を迎えました。 この70周年の間に私共3465本もの映画を制作して参りました。観客の皆さんから大好評喝采を浴びた作品も、もちろんたくさんございます。しかし中には、東映の社史から抹殺したくなるような作品も少なからずありました。そのうちの何本かは、私自身の責任もあると思っております。」と吐露するあいさつからイベントはスタート。
手塚は「東映は、70周年記念でハリウッド映画を配給するのかと思わないでください。これは紛れもない東映の映画です。京都撮影所で素晴らしいキャスト・スタッフに参集していただいて作り上げた作品でございます。」と続け、「LEGENDは戦国武将・織田信長、BUTTERFLYは信長の正室・濃姫を表しています。この 二人の愛の物語です。出会うはずのなかった二人が恋に落ちるというボーイミーツガールの側面と、政略結婚で夫婦となるもどかした切なさを描く夫婦愛の物語でもあります。そして圧倒的な映像美で見せる壮大な希望の歴史ドラマでもあります」と説明。さらに本作の総事業費は20億円と明かした手塚は「稟議に判を押す時、少し手が震えました。」と東映の本気、そして意気込みを語った。
壇上にはキャラクタービジュアルが映し出され織田信長を演じる主演の木村拓哉をはじめ、濃姫役の綾瀬はるか、脚本を担当した古沢良太、監督の大友啓史が登壇した。
織田信長は特別な存在という木村は「特に織田信長に惹かれることが多いんです。個人的な話になってしまうのですが、木村家の家紋と、織田家の家紋が、五瓜に唐花という、『織田木瓜(おだもっこう)』と呼ばれる家紋で同じなんです。幼少期に、時代劇が多く後ろからのぞき見しながら、なんでうちのマークがテレビに映っているのだろうって不思議に思ったことがあって。歴史を学んでいく上で同じ家紋だと知り、特別な親近感がありました。」と、自身との縁を明かし、「彼が歴史上行った中には残虐な行為もありますけど、こういうのが根源にあるものだったりとかいろんなものを記述を目を通したりとかしてしていくうちに魅力を感じていたので、彼を演じさせていただけるっていうことが、名誉なこと。失礼のない作品にしたいというモチベーションを常に現場であったので、今回、 参加させていただく上で彼を演じさせていただけるというもう本当にこのうえない舞台を用意していただいたので、はい、全力でやらせていただきました。」と想いを語った。
テレビドラマ『織田信長 天下を取ったバカ』で信長を過去に演じた木村。織田信長が本能寺の変で亡くなったのが数え年で49歳、昨年9月、撮影中に49歳を迎え、木村は「本能寺の変のシーンも劇中にあって、その撮影をしている最中に監督が、こちらを見ているので「どうしたんですか?」と言ったら「(信長が)全く同じ年の時に、同じ状況になったんだね」っていうことを何度か現場でおっしゃっていたので、感慨深いところは多いです。」と話し、大友監督からは「やっぱね、持ってますよ!という一言に尽きる。」と、木村を絶賛していた。
本作で木村とは初の夫婦役、妻・濃姫を演じた綾瀬。脚本を読んだ印象について「今までに見たことのない信長と夫婦の物語が描かれていると感じて、どこか人間らしい部分がコミカルであったり、その時代に、生きている二人のその生きざまとかその夫婦の一つになっていく人生が描かれ方がとても素晴らしくて、読み終わったときに心がすごい持ってかれました。」と率直な感想を述べた。また濃姫の魅力について聞くと、綾瀬は「戦国時代なのに男勝りな勇ましい部分で信長と夫婦になっていろいろ濃姫の女性らしい部分も出てきたりするんですけれど、その中でもやっぱりとても勇ましい 人を見る目も 世の中を見る目も、すごい かっこいい女性だと思います。」と魅力を語った。
織田信長を知らない人はいないと誰もが知っている歴史上の人物であり、多くの映画やドラマでも描かれていおり、今回、オリジナル脚本。どういうことを考えて脚本を書いたのか聞くと、古沢は「もう3年ぐらい前ですけれど、東映さんから木村拓哉さんで信長の映画を作るというのが、東映の悲願なのだという話を熱っぽく語っていただいて、それは素晴らしいと思いつつ、どういう切り口がいいだろうかと考えた中で、元々個人的に戦国時代の制約結婚というのは、興味があって描いてみたいと思っていたので、信長と濃姫の夫婦の物語として書けば、いわゆるカリスマのみんながイメージする信長と、その人間の裏側を描けるのではないかと。そこにすごくモチベーションを持って書かせていただきました。綾瀬さんが決まって監督は大友さんが撮ってくださるということになって最高の作品になってたと思います。歴史に興味がない人も夫婦の愛の物語として十分楽しんでもらえるものになっているんじゃないかと思ってます。」と自信を覗かせた。
この作品を引き受けることになった経緯を聞くと、大友監督は「まだ荒っぽいプロットがある段階で、古沢さんにお会いして、それで僕は僕で持ってる思いをわぁーっと2時間3時間喋ってそれで、その後ですね、ひと月後ぐらいにもう第一稿が送られてきて、僕はそれを本当に15分ぐらいで読んで、めちゃめちゃ面白くて、すぐプロデューサーに電話して、僕もう演出家というか監督としての生活もう30年近いんだけど、もう初稿で撮れるよって思った作品は初めて。でも今すぐだろうみたいなことをプロデューサーに進めた そういう記憶があります。」と経緯を話し、「入り口は広いけどね、最後の出口がものすごい深いところにたどりつく脚本になってます。だから僕的にはもうそれで脚本にトドメを刺されました。」と古沢の脚本の魅力を語った。
初タッグとなる木村拓哉、綾瀬はるかについて「木村さんと綾瀬さんがやるっていうので、僕は二人とはやったことなかったんで、この二人はね、ぜひ生きてるうちに撮りたいと思った二人だから、今回それがこういう織田信長と古沢さんの素晴らしい脚本。良い機会をいただいたと思います。」と思いを述べた。
撮影はすでに終了しているといい 撮影を振り返って、木村は「本当に贅沢な時間を過ごさせていただきましたし、京都の太秦のスタジオの僕が大好きなスタッフの皆さんが、胸を張って誂えてくれた甲冑だったりとか、セットを一つ一つにしてもそうですけど、僕の大好きな太秦のスタッフの皆さんと、作業を毎日させていただいてるっていう まずそこがものすごい自分のモチベーションにもなりましたし、スタジオから、たかだか車で20分ぐらい移動しただけのところで、本当に重要文化財クラスの建造物の中で、自分たちが撮影をできるっていう あの京都という特別な空間、世界観の中でしか叶わないような撮影内容でした。」と回顧。大友監督も「楽しかったですね。京都は僕らにとってスペシャル場所。」と振り返った。
さらに木村からは「映画を作るっていう一つの作るっていうときに何かこう、可能性として、こういうことができるかもねっていう、できるかもっていう部分を、現場の監督をはじめとする現場のキャスト、スタッフで、実現化したっていうような、毎日の作業だったので、でもロケ場所が、本当に重要文化財だったり国宝だったりとかしたときの『ふすまには絶対傷をつけないでください!』っていう あのスタッフの皆さんの厳しい目は今でも覚えてます。」とさらに振り返った。
会見も終盤になり綾瀬は「とてもコミカルにそしてシリアスにずっしりと描かれていると思います。そして壮大なスケール感。映像もそうですし、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。」と呼びかけた。
最後に木村は「いま生きる僕たちのどこか遺伝子といいますか、必ず繋がっている部分が、皆さんおありだと思いますので、その繋がりをこの作品から感じ取っていただければ嬉しいと思っております。ぜひ受け取ってください。」と呼びかけアピールした。
『THE LEGEND & BUTTERFLY』は 2023年1月27日(金) 全国公開
(写真・記事 太田誠)
【STORY】
尾張の織田信長は格好ばかりの「大うつけ」と呼ばれていた。この男の元に嫁いできたのは、「マムシの娘」と呼ばれる美濃の濃姫だった。田舎者で世間知らずの信長は、尊大な態度で濃姫を迎える。対する濃姫も、高い教養と父譲りの激しい気性から信長を馬鹿にする。敵対する隣国同士の“政略結婚”という最悪の出会いで始まった二人の夫婦生活は、互いの寝首をかこうと狙う一触即発な毎日だった。そんな水と油の夫婦の前に、強敵・今川義元の大軍が攻めて来る。信長は圧倒的な戦力差に絶望しかけるが、そんな信長を奮い立たせたのは、覚悟を決めた濃姫の言葉だった。二人はともに戦術を練り、激論の末に奇跡的な勝利を収める。この出来事を境に、真っ向から対立していた二人は次第に強い絆で結ばれ、天下統一という夢に向かっていくのであった。
『THE LEGEND & BUTTERFLY』
出演:木村拓哉、綾瀬はるか
脚本:古沢良太
監督:大友啓史
配給:東映
©2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会
2023年1月27日(金) 全国公開
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