映画『ハケンアニメ!』吉野耕平監督×平尾隆之監督 登壇、MC新谷真弓でティーチインイベント実施!!
- 2022/07/01
- 16:03

【イベント】
6/23 大盛況にて幕を閉じた第1回ティーチイン上映会の反響を受け、吉野耕平監督と、吉野監督と交流のある同じく監督の平尾隆之氏をゲストとして迎えて、6/30 第2回ティーチインイベントを都内劇場にて実施。本作を応援し続けてくれるファンへの感謝の気持ちと共に、本作への熱い思いを大いに語った。さらには、第1回ティーチイン上映会で客席に鑑賞者として急遽かけつけた編集・白井役の新谷真弓が今回はMCとして登壇し、イベントは大いに盛り上がった。
本編上映後、大きな拍手に包まれ、MCを務める新谷真弓、吉野監督、平尾監督が舞台上に登壇。まず、お互いの作品の感想になると、先に平尾監督は「『ハケンアニメ!』は試写会で拝見させて頂いて、観ている途中からすごく心に刺さるシーンがあって、ツイッターでも書かせてもらったんですけど何度か涙腺が緩みそうな瞬間があって、素敵な素晴らしい作品だなと思いました」と賛辞を送り、続いて吉野監督は「『ハケンアニメ!』の撮影直前の公開だったのと、撮影が終わってすぐ編集の作業だったため、『映画大好きポンポさん』は映画完成の作業が落ち着いたところで拝見しまして、僕とは逆に、劇中内映画をどう描くべきか、また目に見えない作り手が苦労していることをどうアニメで実体化していくかというのが、『ハケンアニメ!』とは違う答えが展開されていくので、僕が実写から見たアニメ作りを描いたように、アニメから見た実写の映画作りにリスペクトや愛が感じられていいな。と思っていました」と同じく心に刺さる部分を語り、その話に応える形で平尾監督は「今日 も現場であるスタジオクラップという場所から来たんですが、そこの若手スタッフから今日のイベントのことを話すと「私も!僕も見ました!」という反応と共に感想をざっと話してくれて、その中であるスタッフの感想が私もあったなと思ったのですが、名前でなかなか呼んでくれないなか、ある時から名前で呼ばれて覚えてくれた時の経験があって、その瞬間というのは涙が出るくらい嬉しかったというのがあったり、感情移入していってしまう共通点が沢山あるので、演技と演出が本当に素晴らしく出来上がっている作品だなと思いました」と、お互いに気持ちを抑えきれないように熱く語る。
吉野監督と平尾監督共に作り手の立場ということで、フリートークのコーナーでは映像作品(映画)を作る楽しさ・面白さに話題に入ると、「今日せっかく会えるということで聞きたいことが沢山あるんですよね!」と新谷さんから促されると吉野監督は「何から聞こうかな笑。あ、『ポンポさん』では本編と劇中劇の差をアニメでどう工夫して表現したのか、どう演出されたのか是非伺いたい」と質問。平尾監督は「とてもコアな話になるのですが、アニメ は良くも悪くも嘘がつける。だからこそ、作品の本編では見せる部分、描かない部分をはっきりさせて、反対に劇中劇では実際に実写の法則に沿ってカメラの前で起こったかのように画を忠実に再現し、また本編ではビスタ、劇中劇ではシネスコにして画角も変えることで物理的に変化をつけていきましたし、それぞれどう変化を工夫するか、悩んだところでもありこだわった部分でもあります」と答え、アニメーションにおける嘘とリアリティーのさじ加減の工 夫や重要性に触れる会話となった。MCの新谷も「アニメーションだからこそ消化される部分や魅力があり、そこのバ ランス感覚が素晴らしいですよね」と応え、声優や役者の立場で映像作品に携わっているこそ、深く聞き入る。その 流れで、では『ハケンアニメ!』はどうだったかと振られると吉野監督は「例えばスマホの画面の文字を映像で表現すると、アニメと実写だとアニメの方が圧倒的に見やすくて、実写だとスマホの周りの情報が気になってしまうんで すよね。そこは平尾監督のおっしゃったことと通ずる部分でして、『ハケンアニメ!』では劇中で登場するテレビア ニメの視聴率争いを、本来ならそれぞれが思う、このクール、この作品が熱いというのが心の中であって、好きな人同士では盛り上がれるんですけど世間としては出ないですよね。その内面というか、みんながワクワクしている感じっていうのをもう少し出せないかなと思って、アニメーションを使って過剰に表現してみました。リアルにしすぎると地味になってしまうこともあり、また物語に入っていけなくなることもあると思ったので。今回では劇中に登場する2つのテレビアニメがそれぞれの作品のベストを目指して競っているというのも見せたいなというのがありまし た」と話した。
次にMCの新谷から質問として、お芝居で両作品が対照的に感じた部分があり、役者の芝居に対して心がけたことを 聞くと、先に吉野監督は「『ハケンアニメ!』では多くの登場人物がいて、リアルすぎると先ほどの話にも繋がるんですが、常識人による会話劇となり地味な印象になるのを避けたかったので、アニメーション業界ではこういう人たちがいます!というのをルックも含めて魅力的にかつ知ってもらいたかったので、演技やキャラ付けをしっかり芝居してたのはありますね」と話し、一方平尾監督は「『ポンポさん』ではアニメということでキャラクター自体がかわいくポップではあるので、そこに声(芝居)もキャラクターに寄せると、作られた感という側面が際立ってしまうの で、逆に声は真剣なトーンもぶつかり合いという意味で重いトーンも、どっちともとれるし、キャラクターにもふれるような、ナチュラルさを意識していました」と話すと、新谷は「実写作品の『ハケンアニメ!』では芝居でのキャ ラクター付けが強く、アニメ作品の『ポンポさん』では、アニメでありながらもキャラクターの芝居はより実写のよ うなナチュラルさがあり、ある種逆転現象が起こっていてとても面白いし興味深いな思いました」とまえのめりに話し、吉野監督も「そうですよね。アニメは視覚的情報が多くビジュアルというところでどうしても体重をリアルに引き戻すために、声でバランスを取っているんですよね」と『ポンポさん』を称賛。そのうえで平尾監督は反対に 「『ハケンアニメ!』が凄いのは、こういう経験あるよねという、真に迫るという心の機微が丁寧に描かれていて、 一方そこがアニメーションは苦手な部分ではあって、その瞬間の一言と、実写としての実際の人物が演じているリアルな表情の動き一つで一気に掴まれるんですよね。それだけでなく、途中に入る劇中のアニメーションや、実写パー トとの場面転換含め、バランスよくまとめながら最後まで見せてくれるので、作品のファンタジーな部分が気にならないっていうのが、本当に良く出来ているなと思いました」と舌を巻いて大絶賛。その言葉に吉野監督、新谷も思わず微笑んだ。
その後も観客からの質問ではアニメーション業界にまつわる話で大きく盛り上がり、イベントの最後に吉野監督から挨拶の言葉では「今回もティーチインとして、このようなイベントを開催頂き有難うございます。今でもまだまだ こうして実際に映画をご覧頂いた方々のコメントを直接伺うことができて、本当に励みになっています。本当に有難うございます。」と感謝の気持ちを改めて伝え、平尾監督も「本日は有難うございました。私もコロナ中での上映等で厳しかったこともありましたが、お客様に支えられて『ポンポさん』はロングランできまして、『ハケンアニメ!』もまさにそのような状況で、内容もモノづくりや夢に対する肯定感を与えてくれる素晴らしい作品なので、皆さんで『ハケンアニメ!』を応援していきましょう!」と呼びかけ、大歓声のままイベントは終了した。
(写真・記事 オフィシャルレポート)
©️2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
公式サイト:http://haken-anime.jp
絶賛上映中
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