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世界中の名立たる映画人やアーティストから愛される幻の映画『WANDA/ワンダ』より公開当時の幻のオリジナル予告映像・復刻版を解禁!

【ニュース】
公開当時の幻のオリジナル予告映像・復刻版が解禁へ さらに玉城ティナ、山崎まどか、岸本佐知子、坂本安美からのコメントが到着
1970 年ヴェネツィア国際映画祭最優秀外国映画賞を受賞、1971 年 カンヌ国際映画祭で上映された唯一のアメリカ映画でありながら、本国 ではほぼ黙殺された本作。50 年を経てその全貌が明らかとなる日本公開を記念して、幻のオリジナル予告映像の復刻版が解禁。




フランスの偉大な小説家・監督のマルグリット・デュラスはこの映画を 「奇跡」と称賛し、本作を公開するためなら何を差し出してもいいと褒めたたえました。その後も、ローデンが監督した唯一の本作は同世代の女優や映画監督たちに多大な影響を与え続けながらも、長い間、観ること の出来ない伝説的作品として認知されてきた。そんな作品だが、今回、いち早く本作をご覧になった女優の玉城ティナ、コラムニストの山崎まどか、翻訳家の岸本佐知子、アンスティチュ・フ ランセ日本の映画プログラム主任である坂本安美など計 4 名より作品愛の溢れるコメントも到着している。

本作はペンシルベニア州。ある炭鉱の妻が、夫に離別され、子供も職も失い、有り金もすられる。少ないチャンスをすべて使い果たしたワンダは、薄暗いバーで知り合った傲慢な男といつの間にか犯罪の共犯者として逃避行をつづける...。アメリカの底辺社会の片隅に取り残された崖っぷちを彷徨う女性の姿を切実に描き、70 年代アメリカ・インディペンデント映画の道筋を開いた奇跡のロードムービー。
            
監督・脚本・主演のバーバラ・ローデンは生まれ故郷ノースカロライナ州での虐待を受けた子供時代から逃れ、16 歳でニュ ーヨークに移り住みました。ダンサーやピンナップモデルを経て女優になった彼女は社会派の巨匠エリア・カザン監督 映画 『草原の輝き』(61)に出演。1964 年、カザンの演出でアーサー・ミラーの戯曲「アフター・ザ・フォール」でトニー賞の主演女優賞を受賞。カザンはローデンの演技を「彼女のやっていることには、常に即興の要素、驚きがあった。私の知る限り、そんな役者は若い頃のマーロン・ブランドだけだった」と賞賛。その後ローデンは、カザンと二度目となる結婚をする。長年、女性らしさに縛られ、女性らしさを売り物にしてきたローデンは、30 歳を過ぎた頃、自分のアイデンティティや目標を見出せない従順な女性 像に疑問を持つ。
本作『WANDA/ワンダ』の製作は、すなわち彼女の独立宣言でした。「エリア・カザンの妻」と呼ばれること から、他人に書かれた役を演じることから、彼女自身が辛うじて逃れてきた生き方を実証しているのが本作です。1980 年、乳がんにより 48 歳の短い生涯を終える。

デュラス、スコセッシ、ユペールは元より、カンヌ映画祭常連のダルデンヌ監督兄弟、親交の深かったジョン・レノン、オノ・ヨ ーコ、カルト映画の巨匠ジョン・ウォーターズ、現代アメリカ映画の最重要作家ケリー・ライカート、ガーリーカルチャーの旗手 ソフィア・コッポラなど、世界の名だたる映画作家やアーティストが口々に尊敬の念を込めて「失われた傑作」と評価し、ローデンを不世出の作家として敬意を表する。 「私は洗練された映画が大嫌いなの」と言い放つローデンの荒削りな美学で骨の 髄まで削ぎ落とされた本作には、その後の数多くのインディペンデント映画で用いられるスタイルが見て取れる。常に動いて いるカメラワーク、無名のロケーション、奇抜さや奇妙なキャラクターを求める姿勢など、このスタイルを駆使した最初の女性 監督による映画だ。

”インディペンデント映画の父”と称されるジョン・カサヴェテスは「『WANDA/ワンダ』は私のお気に入りの作品だ。ローデ ンは正真正銘の映画作家だ」と高く評価。2022 年、日本初のスクリーン上映。自由を讃えるワンダの”どこでもない場所から、どこでもない場所への旅”が始まる——。


M・スコセッシ監督運営によるザ・フィルム・ファウンデーションと GUCCI の支援によるプリント修復からアメリカ国立フィルム登記簿の永久保存登録へ

2003 年、フランスの大女優イザベル・ユペールはデュラスの意思を引き継ぐかのように、映画の配給権を買い取りこの幻 の映画をフランスで甦らせる。2007 年、本作の運命は大きく変わった。閉鎖前のハリウッド・フィルム&ビデオ・ラボの書庫 を訪れた UCLA フィルム&テレビジョン・アーカイブの修復師が、放置されていたオリジナルのネガ・フィルムを発見し、破壊から救い出したのだ。2010 年には、マーティン・スコセッシ監督が設立した映画保存運営組織ザ・フィルム・ファウンデーションとイタリアのファッションブランド GUCCI の支援を受け、プリントが修復される。この修復版は、ニューヨーク近代美術館で上映され行列が出来るほど大成功を収める。本作の熱烈な支持者であると言うソフィア・コッポラ監督が自ら紹介、観客の 中にはマドンナの姿もあったという。同年、ヴェネツィア国際映画祭で再び上映された。2011 年には、BFI ロンドン映画祭やロサンゼルスの保存映画祭でも上映される。2012 年、フランスの作家ナタリー・レジェが「バーバラ・ローデンのための組曲」を出版、英訳もされローデンの評価はいっそう高まった。

そして 2017 年、「文化的、歴史的、または審美的に重要」と後世に残す価値がある映画として『スーパーマン』(78)、『フィ ールド・オブ・ドリームス』(89)、『タイタニック』(97)などと共に認められ、アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録される。時間が経つにつれて貴重な作品として認識された本作は、アメリカ映画の公式な歴史にはほとんど登場しない。だが、ニ ュー・ハリウッド時代の金字塔、アメリカ・インディペンデント映画の代表作として、大西洋との両側でカルト映画として注目さ れる。


これは1人の女の美しい怠惰な物語ではない。ワンダの表情が本当にここにいていいのかと聞いてくるように頼りな く、優しく、淡々と時間が流れる。必要とされたいという気持ちで行動を起こせる彼女の素直さ、削られたセリフやスト ーリーから人間の拙い欲求が浮かび上がってくる。私たちはただ、一人の人間として見られたいだけなのだと。
玉城ティナ(女優)

バーバラ・ローデンは名もなき女に「ワンダ」という名前を与え、侘しい人生から生命の輝きを掬い取って、わたした ちにくれた。彼女から手渡されたその小さな光は永遠に消えない。
山崎まどか(コラムニスト)

世界のどこにも居場所のない、ひたすら下降していくワンダ。広大な瓦礫世界を一人でとぼとぼ歩いていく彼女は、 なんだか生の最小単位みたいで、いじらしくて、強くて、神聖ですらある。
岸本佐知子(翻訳家)

ワンダから目が離せない。ボタ山を歩く彼女、カーラーをつけても一向に巻き髪にならず、強盗をしている男から櫛 を借りて髪を梳かす彼女、あんなに怖がっていたのにピストルを素早く奪う彼女。そして底なしの深い哀しみを湛えて こちらを見つめるあの眼差しは、ワンダの生きる世界が私たちの世界とひとつづきであることを突きつける。
坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)


監督/脚本:バーバラ・ローデン 撮影/編集:ニコラス T・プロフェレス 照明/音響:ラース・ヘドマン 制作協力:エリア・カザン 
出演:バーバラ・ローデン、マイケル・ヒギンズ、ドロシー・シュペネス、ピーター・シュペネス、ジェローム・ティアー 【1970年/アメリカ/カラー/103分/モノラル/1.37:1/DCP/原題:WANDA】 日本語字幕:上條葉月 提供:クレプスキュール フィルム、シネマ・サクセション 
配給:クレプスキュール フィルム
(C)1970 FOUNDATION FOR FILMMAKERS 公式HP:http://www.wanda.crepuscule-films.com Twitter:@wanda_movie
2022 年 7 月 9 日(土)公開

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