映画『夜明けまでバス停で』にて居酒屋の店長を演じた大西礼芳 オフィシャルインタビューが到着
- 2022/09/25
- 10:00

【ニュース】
2020年冬。幡ヶ谷のバス停で寝泊まりする、あるひとりのホームレスの女性が、突然襲われてしまう悲劇があった。非正規雇用や自身の就労年齢により、いつ自分に仕事がなくなるか分からない中、コロナ禍によって更に不安定な就労状況。そして自らが置かれている危機的状況にもかかわらず、人間の「自尊心」がゆえに生じてしまう、助けを求められない人々。本作は、もしかしたら明日、誰しもが置かれるかもしれない「社会的孤立」を描く。
10月8日(土)より、新宿K’s cinema及び池袋シネマ・ロサほか全国順次公開されるのを前に、コロナ禍だけでなく、店内のパワハラ・セクハラにも揺れる店長・寺島千春役を演じた大西礼芳のオフィシャルインタビューが届いた。
本作出演のきっかけをお教えください。
撮影の1年位前にプロデューサーさんからお話をいただきました。板谷さん主演で、伴明さんが監督で映画を撮るとだけ聞いて、内容はわからなかったのですが、すごく楽しみにしていました。
店長の千春はどういう人物だと捉えましたか?
千春は、脚本の時点で完成されていて、色々な部分が描かれていたので、演じるのが面白そうだなと思いました。居酒屋の店長としてお店で仕切っているシーンであったり、事務所で事務作業をして裏でお店を支える立場のシーンであったり、三知子さんのアトリエで三知子さんや筒井真理子さん演じるオーナーとお話ししているシーンもあったりしたので、そのままやればいいかなと思って演じました。
何を大事に演じましたか?
店長という立場は、人から見たら、パートやアルバイトの立場の人と比べて安定していて、生活が保証されているような人物に思われますけれど、この人はものすごく不安定なところで踏ん張りながら生きているっていうことが、観客の方に伝わればいいなと思って演じました。だからこそ、アトリエで三知子さんたちに心を開いてお話しするシーンが絶対に必要で、仕事場で店長としている彼女じゃない人間らしさを演じられたらいいなと思いながら演じました。
コロナ禍の、だんだんお客さんが減っていくところから、GO TO EATの恩恵を受けるところまで、飲食店の辿った道を時系列で疑似体験するような作品ですが、店長役を演じて、店長の視点でコロナ禍を見て、いかがでしたか?
私も店長や経営されている人など飲食業界の知り合いがいるんですが、やっぱり一番に考えることは従業員の方達のことだと思います。一人一人生活があって、そのまた向こうにその人の家族がいて、全部背負っているんだという覚悟で飲食店を経営されている人たちの姿を見てきたので、劇中、私もちゃんとそういう立場の人間として立たなきゃと思って過ごしていました。劇中で描かれてきた期間ももちろん大変だったと思うし、外食をしないという習慣がまだ続いていて、給付金も出ていないので、飲食店の方達は今が一番苦しい時なのかもしれないなと想像します。
正社員と非正規社員との格差も描かれていましたが、演じていていかがでしたか?
私は一生非正規社員なのですが(笑)、私は「好きなことをやっているから、お金がそんなに稼げなくてもしょうがない」と思えるところがあるんですけれど、このパートの人たちは、飲食店で働くことが好きかどうかという次元の話でなくて、皆さん生きていくためにしていることなので、気持ちの整理をしながら仕事をされているんだろうなと色々考えました。
撮影時の面白いエピソードはありますか?
ルビー(モレノ)さんにずっと「店長」と呼んでいただいたことは、すごく助けになりました。LINEを交換させてもらったんですけれど、今も「店長」と連絡をくださいます。(笑)
読者にメッセージをお願いします。
伴明さんは学生運動の時代は実際に体を動かして闘われていた方で、今は怒りや想いを作品作りにぶつけていらっしゃって、登場人物たちが共に闘う姿が描かれていると思うので、見てもらう方にも一人じゃないということに気づいてもらえればなと思います。
【ストーリー】
北林三知子(板谷由夏)は昼間はアトリエで自作のアクセサリーを売りながら、夜は焼き鳥屋で住み込みのパートとして働いていたが、突然のコロナ禍により仕事と家を同時に失ってしまう。新しい仕事もなく、ファミレスや漫画喫茶も閉まっている。途方に暮れる三知子の目の前には、街灯が照らし暗闇の中そこだけ少し明るくポツリと佇むバス停があった…。
一方、三知子が働いていた焼き鳥屋の店長である寺島千晴(大西礼芳)は、コロナ禍で現実と従業員の板挟みになり、恋人でもあるマネージャー・大河原聡(三浦貴大)のパワハラ・セクハラにも頭を悩まされていた。
誰にも弱みを見せられず、ホームレスに転落した三知子は、公園で古参のホームレス・バクダン(柄本明)と出会い…
これは、ある日誰にでも起こりうる、日本の社会の危惧すべき現状を描いた物語である―。
板谷由夏
大西礼芳 三浦貴大 松浦祐也 ルビーモレノ 片岡礼子 土居志央梨
あめくみちこ 幕雄仁 鈴木秀人 長尾和宏 福地展成 小倉早貴
柄本佑 下元史朗 筒井真理子 根岸季衣 柄本明
監督:高橋伴明
脚本:梶原阿貴
音楽:吉川清之
主題歌:Tielle 「CRY」(ワーナーミュージック・ジャパン)
製作:人見剛史 小林未生和 長尾和宏 髙橋惠子
エグゼクティブプロデューサー:鈴木祐介 プロデューサー:角田陸 小林良二 見留多佳城 神崎良 佐久間敏則
撮影監督・編集:小川真司 照明:丸山和志 録音:植田中 美術:丸尾知行 装飾:藤田徹 衣装:青木茂
ヘアメイク:結城春香 VFX:立石勝 アクセサリー指導:ななし・水城 制作担当:櫻井陽一 助監督:塚田俊也
配給:渋谷プロダクション
制作会社:G・カンパニー
©2022「夜が明けるまでバス停で」製作委員会
2022/JAPAN/ビスタ/5.1ch/DCP/91min
10月8日(金)公開
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