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『世界のはしっこ、ちいさな教室』エミリー・テロン監督インタビューを公開

【ニュース】
ドキュメンタリー映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』の監督を務めたエミリー・テロン監督のインタビューが到着した。

Q:映画の始まりについてお聞かせください。
前作『MON MAITRE D'ECOLE』の後、私は再び「伝達」というテーマに取り組みたいと考えていました。よりアクセスしにくく、より複雑な場所で職業を実践することで、子どもたちにより多くのものを与えられることが出来るに違いない。私はこのことについて掘り下げてみたいと思いました。「天職」という概念を探求したかったのです。そんな時に、同じテーマに取り組んでいたプロデューサーのバーセルミー・フォージェア(『世界の果ての通学路』に出会ったのです。



Q:本作の舞台は、ブルキナファソ、バングラデシュ、シベリア。なぜこの3つの場所を選んだのでしょうか?選んだ先生がたまたまその国にいたのですか?それとも地政学的な配慮でしょうか?
ドキュメンタリーの場合、常にアングルの問題があります。本作を作るにあたり、腕に覚えのあるようなベテランの先生を中心に据えたくはなかったのです。先生のデビューの瞬間や、変化を見逃したくなかったからです。そういう意味で、まだ完成されていない人を見つけたかったのです。その上で場所を選びました。アフリカや寒い国、全く違う環境にしたいと思っていました。
 
Q:このプロジェクトはどのように進めたのですか?
3か月間、ジャーナリストと一緒にたくさん調査しました。地域がどこであれ、教師たちは同じ困難に直面しています。資源の不足、教育とはしばしば相反する慣習、戦争、気候変動などです。人口が急増しているブルキナファソの場合、識字率を上げるために教師が緊急に派遣される。バングラデシュでは貧困や伝統的な因習から学習を諦める子どもを減らすために教師が奮闘する。シベリアではエヴェンキ族が二重の文化を前提として学習することで、自分たちのルーツの消滅を防ぐ。この3つの例に大変惹かれました。



Q:例えばサンドリーヌにとっては初めての任務です。彼女がどのように行動するのか、確信はあったのでしょうか?
いいえ、それは分かりませんでした。ですが、彼女が荷物をまとめ小さな娘と別れたとき、そして彼女が村に到着して校舎を見たとき、最初の授業、落ち込んだとき、勝利の瞬間・・・素晴らしいことに私たちはその瞬間に彼女と一緒に立ち会ったのです。国によって状況や困難は異なります。しかし私は、この職業の素晴らしさは変わらないと深く確信しています。
 
Q:ナレーションにカリン・ヴィアールを起用したのはなぜですか?
私がこの映画に強く望んでいた女優です。彼女の声、少しかすれ気味で、ハスキーで、柔らかい。声の抑揚、時々起こる小さな脱線、どれもとても美しく感動的です。彼女たちの物語は、いかにもパリジェンヌといったような白っぽい分かりやすすぎる声にはしたくなかったのです。彼女のエージェントに連絡するとすぐに反
応してくれて嬉しかったです。
 
Q:音楽についてお聞かせください。
国ごとに音楽を変えようとは思いませんでした。伝統的すぎたり、エスニックすぎるのも違うと思いました。逆にこの映画に統一感を持たせるようなサウンドトラックが欲しかったのです。弦楽器や打楽器といった純粋な楽器で構成され、かつ有機的で現代的な音楽です。作曲したレミ・ブーバル(『PLAN 75』)はヴァイオリンをはじめとする弦楽器の音を、現代風にアレンジしてくれました。
 
 

監督:エミリー・テロン
製作:バーセルミー・フォージェア『世界の果ての通学路』 
ナレーション:カリン・ヴィアール『エール!』
出演:サンドリーヌ・ゾンゴ、スヴェトラーナ・ヴァシレヴァ、タスリマ・アクテル
2021年/フランス映画/仏語・露語・ベンガル語/82分/原題:Être prof/英題:Teach me If you can/字幕翻訳:星加久実
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ 提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
© Winds - France 2 Cinéma - Daisy G. Nichols Productions LLC - Chapka - Vendôme Production
7月21日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開

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Author:moviecore
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